笹、竹の猛威

日本人でイングリッシュガーデンが好きな人が多いのと同様に、イギリス人も日本庭園が好きな人が多いんです。

チェルシーフラワーショーに出展した日本人が竹林の庭を紹介したり、日本に旅行に来て寺社仏閣を巡り、竹林に憧れて、帰国してガーデンに竹を植えるというのがブームになっています。

これはイギリスでは竹が高値で売れることで園芸店がドンドン宣伝し、ブームに乗っかったタレントも竹林の素晴らしさをアピール。

しかし、彼らは竹が持つ繁殖力については何も知らず、いまイギリスのガーデンが大変なことになりつつあります。

英国王立園芸協会の造園設計士ジャック・ウォーリントン氏は「竹の管理は比較的簡単で、茎を切って根を掘り出せばいい。だが、継続的な闘いとなる。厚手のブチルゴム製シートを埋めて壁を作ればいいが、1メートルほどの深さにする必要がある。それでも、竹がさらに深く地下茎を張り巡らせる可能性もある」

王立園芸協会も竹については危機感は無く、警告は発していないし、イギリス国内の侵略的外来種指定もされていないため、いまだに売上は増加中とのこと。

隣の家の日光を遮る可能性もある植物は生け垣関連法で規制されるが、その前に繁殖した竹が隣地や周辺ガーデンに顔を出していき、様々な問題が噴出していくと予想される。

これと同様に日本国内でも植物に対する無知から建築家さん、ハウスメーカーさんが庭に笹や竹を植えて、爆発的に繁殖し、隣地まで侵食していって問題になっていたりします。
見た目、雰囲気で植える前に、その植物がどのように育っていくのかを調べるべきなんですよね。