【シロアリが森林を守る】
シロアリと聞くと家屋の柱被害が頭に浮かびますよね。
このたび英リバプール大学が研究成果をまとめた論文を米科学誌サイエンスに発表しまして、シロアリが自然に与える影響に驚きました。
研究チームはマレーシアのボルネオ島の熱帯雨林に生息するシロアリを観察し、干ばつになると活発に活動することを確認。
シロアリは落ち葉を盛んに食べて分解を進めており、土壌中のカリウムや鉄などの栄養分が増えたといいます。
また、シロアリが生息する場所は、駆除した場合に比べて芽を出したばかりの植物の生存率が約50%高くなったそうです。
つまり、干ばつによる熱帯雨林の植物の被害をシロアリが食い止めている、ということなんです。
シロアリは人間社会の中では害虫なのですが、自然環境の中では益虫という訳なんです。