御主人の実家の横に家を建てる時に気をつけること

これはいつも思うことなので、ここでまとめておきたいと思います。

 

「ご主人の実家の横に家を建てる時に気をつけること」

 

これは誰に向けてかと言いますと、まずは奥様方にですね。

 

子供も小学校新入学だし、保育園の入園だし、というお子様の区切りに戸建に住もうと決断されることが多いですね。

まず土地と建物での総予算を考えますと、だいたい2300万円~2800万円あたりですかね。

 

そこで浮上してくるのが

「実家の横の土地があいとるんよ。あそこなら親の土地だからタダじゃん」

実家の離れということで新築戸建を建てれば税制面も楽だし、どうせ実家を継ぐことになるんだし、親が横なら、ちょっと子供を預けれるし・・・などなど。

「じゃあ、上の家の建築費用だけでいいからGOサインかな」

となることが多いですね。

 

ここで奥様の心境は

「あんたの親だろうけど、あたしは他人じゃけぇね」

 

これがすべてに対しての「注意事項」になるんです。

御主人さんも家の計画から間取りまで、すべてこの注意事項をもとにしなくては・・・

夫婦がギクシャクすること間違いなしです。

 

間取りの場合、実家の方にリビングの掃出しとかはもっての他です。

キッチンから実家のリビングが見えるとか最悪です。

 

実家の横なんだけど、家で生活する上で実家が視界に入らないこと。

これはご主人さんがしっかり計画しなくてはいけませんね。

 

で、家まわり、外構のゾーニングですが。

「せっかく横におるんじゃけぇ、仕切りなんかいらんじゃろ、行き来しにくくなるじゃん」と実家側が言ってきますが、とんでもないことです。

たとえ土地が続いていても仕切りでブロック塀、フェンスはつけましょう。

これが無いと奥様が一切、家の中から出てこなくなりますよ。

お庭でガーデニングも心が落ち着かなくなるので、実家と切り離した空間を作らなければなりません。

ここで、もう一度

「あんたの親だろうけど、あたしは他人じゃけぇね」

 

このルールを御主人さんのご両親にも念を押しておきましょう。

ご両親には

例え横にいても、独立した一つ一つの家庭ですからね。

ご両親に言わなくてはならないことは、行き来するのは良いことなんですが、きちんと道路に一回出て、玄関から行き来すること。いきなりリビングとかから行かないこと。

息子さんが住んでいるんだけど、一緒に住んでいるのは余所の家の娘さんをお嫁にもらったわけですから。過剰なスキンシップは大変な事態を引き起こします。

息子さんはいいですよ、息子ですからね。毎日でも会えば。

お嫁さんには、たま~に、たま~に、付かず離れず仲良くしていきましょう。

 

御主人さんには

常に両親は自分の親だけど、妻の親ではない、という心配りをしましょう。

間に挟まれるのは仕方ないです。

 

最悪の事例

これに失敗されたお客様がおられますが。。。

家と家との間に何の仕切りもなし、ご両親が気軽にリビングから顔を覗かせる、毎日のようにご両親が来る・・・

どうなったかと言いますと・・・

奥様がうつ病になってしまいましてヒステリックにご主人の些細なことに腹を立てるようになりまして。ご主人さんが夜遅くならないと家に帰ってこなくなったんです。

奥様は育児と横に住んでいる実家のストレスでイライラですね。

心が休まる場所が無いんです。

ここでご主人さんが間に入って緩衝役をすればよかったのですが、逆に逃げてしまわれたので、残されたのはヒステリックにさわぐ奥様と、それに怯えて暮らすご両親ですね。

新築時に絶対に敷地の仕切りが必要ですよ!モメますよ!家の行き来は最低限で、きちんと玄関からですよ!と言ったのですが、予算が無いと言われたのでそこまでしつこくは言わなかったのですが、最悪の状況になってやっと間に目隠しフェンスを施工して、玄関前にも門扉をつけたりして家族の空間ができたんですよ。

これで心が落ち着ける家が出来たと喜んでいただけました。

 

他の事例ですと、奥様がほとんど実家に帰って生活し、ご主人さんが帰宅する時間ギリギリに新築にもどってくるという方もおられます。泊まったまま、たまにしか帰ってこないときもあるとのこと。

きちんと空間の仕切りをつけていたとしても、ご主人さんの実家の横というのは奥様にとって心地良いものではない、ということを御主人さんは心得ておきましょうね。